30代後半になり、健康管理のために通い始めたスポーツジムで、私は思いもよらないトラブルに見舞われました。ある日、太もものあたりに小さな、それこそ1ミリ程度の光沢のある発疹ができていることに気づきました。最初は「ニキビか、あるいは剃刀負けかな」程度に考えて放置していたのですが、2週間もするとその数は5つ、10強と増え、形も真珠のようにプクッと盛り上がってきました。不安になり皮膚科を受診したところ、医師から告げられた診断名は「水いぼ」でした。子供の病気だと思っていた名前に、大人の私がなぜ、と大きな衝撃を受けました。医師とのカウンセリングで原因を探っていくと、ジムでの行動にいくつかの思い当たる節がありました。当時、私はヨガマットを共用のものを使っており、しかも素肌が直接触れるような短いウェアでトレーニングをしていました。さらに、シャワー後の脱衣所では共用の椅子に直接座ることもありました。医師によれば、大人の場合でも、激しい運動で皮膚が蒸れたり、目に見えない微細な傷があったりすると、共用の器具からウイルスが入り込むことは十分にあり得るとのことでした。診断を受けてからの日々は、精神的にも辛いものでした。他人に見られるのが恥ずかしく、大好きなプールや温泉にも行けなくなりました。治療法として提示されたのは、専用のピンセットで一つずつ摘み取る方法でしたが、大人であってもその痛みは相当なものでした。1回の通院で全てを取り去ることはできず、3週間に1回のペースで何度も病院へ通いました。水いぼを潰した際に出る白い塊(軟属腫小体)にはウイルスが凝縮されているため、自分で潰すとさらに広がってしまうという注意を守り、痒みに耐える毎日が続きました。治療と並行して、私は生活習慣を抜本的に見直しました。まずは睡眠時間を1日7時間以上確保し、マルチビタミンや亜鉛のサプリメントを摂取して、内側から免疫力を高めることに専念しました。ジムでは自分専用のマットを持参し、素肌が露出しない長袖・長ズボンのウェアに切り替えました。こうした地道な努力を続けた結果、治療開始から約4ヶ月後、新しい水いぼが出ることはなくなり、跡も徐々に薄くなって完治を迎えることができました。この経験から学んだのは、大人の皮膚は私たちが思う以上に繊細で、環境の変化や体調の影響をダイレクトに受けるということです。「子供の病気だから自分には関係ない」という過信が、感染を招く隙を作っていました。完治した今では、公共施設でのエチケットや衛生管理に人一倍気を配るようになり、自分の肌を守ることは自分の健康全体を守ることなのだと痛感しています。