それは、仕事のプロジェクトが一段落した週末の夜のことでした。最初は、腕の内側に小さな赤い膨らみを見つけた程度で、蚊に刺されたのか、あるいは少し疲れていて肌が敏感になっているのだろうと軽く考えていました。しかし、1時間も経たないうちにその膨らみは地図のように広がり、激しい痒みと共に全身へと広がっていきました。同時に、体がガタガタと震え始め、異常な寒気を感じて体温を測ると、すでに38度5分の熱がありました。蕁麻疹で熱が出ることなど聞いたことがなかったので、私はパニックになりかけました。痒みでじっとしていられず、保冷剤で全身を冷やしながら、夜間救急外来へ行くべきかどうか迷い続けました。結局、その夜は一睡もできず、翌朝一番で近所の総合病院を受診しました。医師に症状を伝えると、まず聞かれたのは「最近、新しい薬を飲んだか」「生ものを食べたか」「喉の痛みはないか」ということでした。私は数日前に喉の違和感を感じて市販の風邪薬を飲んだことを思い出しました。血液検査の結果、炎症数値が上昇しており、医師からは「感染症に伴う蕁麻疹か、あるいは薬疹の可能性がある」と告げられました。幸いにも私の場合は、ウイルス感染による一過性の反応であることが分かり、点滴と抗生剤、そして抗ヒスタミン薬の処方によって、3日後には熱も下がり、蕁麻疹も綺麗に消えていきました。この体験を通して痛感したのは、蕁麻疹は単なる「肌の痒み」ではないということです。発熱が伴うときは、体が限界を超えてSOSを発信しているサインなのだと学びました。また、インターネットで検索すると怖い病名ばかりが出てきて不安になりますが、実際に医師の診察を受け、血液検査という客観的なデータで自分の状態を確認してもらうことが、何よりの精神安定剤になりました。あの夜、もし呼吸が苦しくなっていたらと思うと、もっと早く救急車を呼ぶ判断をすべきだったかもしれません。自分の体を過信せず、皮膚の異常と熱がセットで現れたときは、迷わず医療機関に頼るべきだと、友人や家族にも強く伝えています。健康は何にも代えがたい財産であり、その異変に最も早く気づけるのは自分自身だけなのです。