何科に行けばいいか、あるいは#7119などの電話相談を利用する際に、自分の体の状態を的確に、そして簡潔に伝えることは、より正確なアドバイスを得るために非常に重要です。しかし、いざとなると、痛みや不安で頭が真っ白になり、うまく説明できないことも少なくありません。そこで、病院に行く前や電話をかける前に、少し落ち着いて「症状のセルフチェック」を行い、情報を整理しておくことをお勧めします。この準備が、その後の全てのプロセスをスムーズに進める鍵となります。症状を整理する際のポイントは、5W1H(いつ・どこで・誰が・何を・なぜ・どのように)を医療版に置き換えて考えることです。具体的には、以下の項目についてメモを取るなどしてまとめておくと良いでしょう。①いつから(When): その症状はいつ始まりましたか?(例:昨日の夜から、3日前から、1時間前から)②どこが(Where): 体のどの部分に症状がありますか?(例:お腹全体、右下腹部、こめかみ、胸の中央)③どのように(How): どんな症状ですか?痛みの場合は、その性質を具体的に表現しましょう。(例:ズキズキと脈打つような痛み、キリキリと差し込むような痛み、締め付けられるような重苦しい感じ、ピリピリしびれる)④どんな時に(When/What): 症状が強くなったり、楽になったりするのはどんな時ですか?(例:体を動かすと悪化する、食事をすると痛む、安静にしていると楽、朝起きた時が一番つらい)⑤他にどんな症状が(What else): 主な症状以外に、他に気になることはありますか?(例:発熱、吐き気、下痢、めまい、しびれ、発疹など)⑥持病や服用中の薬、アレルギーなど(Who/Background): 現在治療中の病気や、普段飲んでいる薬(市販薬やサプリメントも含む)、アレルギーの有無、女性の場合は妊娠の可能性なども重要な情報です。これらの情報を事前に整理しておくことで、電話相談員や医師に、要点を押さえて、かつ冷静に状況を伝えることができます。これにより、相手も状況を正確に把握しやすくなり、より的確な判断やアドバイスに繋がるのです。診察時間の短縮にもなり、結果的に自分自身の利益となります。ぜひ、この「セルフチェック」を習慣づけてみてください。