検診・予防接種・健康管理の総合案内

2025年8月
  • 私が体験したヘルパンギーナの喉の痛み

    医療

    あれは忘れもしない、3歳の息子が保育園でヘルパンギーナをもらってきた、その数日後のことでした。最初は軽い倦怠感と微熱。「息子の看病疲れが出たかな」と、いつもの風邪だろうと高をくくっていました。普段から体力には自信があったし、子どもの風邪がうつっても大したことはないだろうと、完全に油断していたのです。しかし、その日の夜から状況は一変しました。体中の関節という関節が、まるで錆びついた機械のようにギシギシと痛みだし、体温計は一気に39.5度を指し示しました。インフルエンザを彷彿とさせる強烈な悪寒に歯の根が合わず、毛布にくるまっても体の震えが止まりません。しかし、本当の地獄はそこからでした。何よりも私を苦しめたのが、喉の痛みです。それは、ただの喉の痛みではありませんでした。鏡でライトを照らして口の中を覗くと、喉の奥一面に、白いカビが生えたかのような無数の口内炎ができており、その光景はまさに地獄絵図でした。唾液を飲み込むという、普段は無意識に行っている行為が、意識的な決断と覚悟を要する苦行と化しました。ゴクリと音を立てるたびに、喉の奥で無数のガラスの破片が突き刺さるような激痛が走り、思わず「うっ」と声が漏れてしまいます。食事はもちろん、水分を摂ることさえ困難を極めました。妻が心配して作ってくれた冷たいゼリーですら、喉を通過する瞬間の刺激で激痛が走り、涙が滲みました。夜は、痛みで1時間おきに目が覚め、一睡もできないまま朝を迎える。そんな悪夢のような二日間が過ぎ、体力的にも精神的にも限界を感じていた発症4日目の朝、ふと、喉の痛みが昨日よりも少しだけましになっていることに気づきました。希望の光が見えた瞬間でした。そこからは、薄皮を剥がすように、少しずつ回復に向かっていきましたが、完全に元の体調に戻るまでには1週間以上を要しました。大人がかかるとここまで重症化するとは。子どもの夏風邪と侮っていたことを、体の芯から後悔した、壮絶な闘病体験でした。

  • まとめ。大人の熱なし耳下腺炎、自己判断せず耳鼻咽喉科へ

    医療

    大人が経験する「熱のない耳下腺の腫れ」は、一見すると心配ないように思えるかもしれません。しかし、これまで見てきたように、その背景には、単純な炎症から、唾石症、自己免疫疾患、そして稀ではありますが腫瘍まで、実に様々な原因が隠されています。原因によって治療法は全く異なり、中には放置すると重症化したり、長期的な管理が必要になったりする病気も含まれているため、「熱がないから大丈夫」という自己判断は非常に危険です。ここで、耳下腺の腫れに気づいた時の、正しい行動指針を整理してみましょう。まず、第一に行うべきは、「症状のセルフチェック」です。①腫れは片側か両側か、②痛みや熱感を伴うか、③食事の時に症状が変化するか、④腫れは持続しているか、繰り返しているか、⑤口や目の乾きなど、他に気になる症状はないか、⑥いつの間にかできた「しこり」ではないか。これらの点を自分なりに確認することで、医師に症状を伝える際に役立ちます。次に、受診すべき診療科の選択です。耳下腺、すなわち唾液腺の病気を専門的に診断・治療する中心的な診療科は、間違いなく「耳鼻咽喉科」です。耳鼻咽喉科医は、唾液腺の解剖と疾患に精通しており、超音波検査をはじめとする専門的な検査機器を駆使して、腫れの原因を的確に診断することができます。もし、シェーグレン症候群のような全身性の病気が疑われれば、リウマチ・膠原病内科へ、また腫瘍の治療でより高度な手術が必要であれば、頭頸部外科のある専門病院へと、責任を持って橋渡しをしてくれます。内科や歯科で相談することも可能ですが、最終的な診断と治療方針の決定には、耳鼻咽喉科の専門的な視点が不可欠となるケースがほとんどです。耳の下の腫れは、体からの重要なサインです。そのメッセージを軽視せず、不安なまま過ごすよりも、まずは専門医の診察を受け、安心を得ることが、健康を守るための最も賢明な選択と言えるでしょう。

  • つらい夏の下痢、正しい対処法と病院受診の危険なサイン

    医療

    夏に突然の下痢に襲われた時、適切な対処法を知っているかどうかで、その後の回復の速さや苦痛の度合いが大きく変わってきます。間違った自己判断は、かえって症状を悪化させることもあるため、正しい知識を身につけておくことが重要です。下痢の時に最も警戒しなければならないのは「脱水症状」です。下痢便と共に、体内の水分と、ナトリウムやカリウムといった生命維持に不可欠な電解質が大量に失われるため、これらを速やかに補給することが何よりも大切です。水分補給の際に最適なのが、「経口補水液」です。経口補水液は、水分と電解質、そして糖分が、体に最も吸収されやすいバランスで配合されています。薬局などで手軽に入手できるので、夏場は家庭に常備しておくと安心です。水やお茶だけでは、電解質が不足してしまうため、下痢の時の水分補給としては不十分です。飲む際は、一気にがぶ飲みせず、少量(一口ずつ)を、こまめに、時間をかけて飲むのがポイントです。食事は、症状が落ち着くまでは無理に摂る必要はありません。食欲が出てきたら、おかゆや雑炊、よく煮込んだうどん、すりおろしたリンゴ、バナナ、豆腐など、消化が良く、胃腸に負担をかけないものから始めましょう。逆に、脂っこいもの、食物繊維の多い野菜、香辛料の効いた刺激物、乳製品、冷たいものは、症状が改善するまで避けるべきです。そして、自己判断で「下痢止め(止痢剤)」を使用することには、慎重になる必要があります。特に、食中毒などの感染性胃腸炎が疑われる場合、下痢は、体内の細菌や毒素を体外に排出しようとする体の重要な防御反応です。これを無理に薬で止めてしまうと、病原体が腸内に留まり、症状が悪化したり、回復が遅れたりする危険性があります。では、どのような場合に病院を受診すべきなのでしょうか。以下の「危険なサイン」が見られた場合は、直ちに内科や消化器内科を受診してください。・嘔吐を伴い、水分が全く摂れない・38.5度以上の高熱が続く・我慢できないほどの激しい腹痛がある・便に血液や粘液が混じっている(血便)・下痢の回数が非常に多く、ぐったりしている・唇がカサカサ、尿がほとんど出ないなど、明らかな脱水の兆候がある。これらの症状は、重症の感染症や、他の病気の可能性を示唆します。特に、子どもや高齢者は重症化しやすいため、早めの対応が肝心です。

  • 大人の高熱と咳、何科へ行くべき?考えられる原因と受診の目安

    医療

    ある日突然、38度を超える高熱と、止まらない咳に襲われる。大人がこのような症状に見舞われた時、それは単なる風邪ではない、体からの重要なSOSサインである可能性が高いです。特に、日常生活に支障をきたすほどの高熱と、体力を消耗させる激しい咳が同時に現れた場合、その背後には様々な呼吸器感染症が隠れていることが考えられます。多くの人がまず「内科」を受診しようと考えるでしょう。それは正しい選択です。内科は、このような全身症状を伴う疾患の初期診断と治療を行う中心的な診療科です。しかし、「高熱と咳」という症状から考えられる病気は、季節性インフルエンザや新型コロナウイルス感染症(COVID-19)といった代表的なウイルス感染症から、気管支炎、さらには細菌性肺炎やマイコプラズマ肺炎といった、より専門的な治療が必要となる病気まで、非常に多岐にわたります。そのため、症状の詳しい経過や、咳の性質(乾いた咳か、痰が絡むか)、痰の色、胸の痛みや息苦しさの有無といった、他の随伴症状に注意を払うことが、原因を特定する上で非常に重要になります。例えば、咳と共に黄色や緑色の膿のような痰が出る、胸が痛むといった場合は、肺炎を強く疑い、レントゲン撮影などの検査が必要となるため、呼吸器疾患を専門とする「呼吸器内科」がより適していると言えます。この記事シリーズでは、大人が経験する「高熱と咳」の主な原因となる病気を一つずつ取り上げ、それぞれの特徴や見分け方、そして適切な対処法について詳しく解説していきます。つらい症状に悩んだ時に、冷静に行動するための知識を身につけましょう。

  • 発熱やリンパ節の腫れがある首の痛み、内科・耳鼻咽喉科も視野に

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    首の痛みが、筋肉や骨の問題だけでなく、発熱やリンパ節の腫れといった、感染症や炎症を示唆する症状を伴う場合は、整形外科以外の診療科、特に「内科」や「耳鼻咽喉科」を受診する必要があります。首の前面や側面には、外部から侵入してきたウイルスや細菌と戦うための免疫器官である「リンパ節」が多数存在します。風邪やインフルエンザなどのウイルス感染症や、扁桃炎、咽頭炎といった細菌感染症にかかると、これらのリンパ節が反応して腫れあがり、痛みを生じることがあります。これを「リンパ節炎」と呼びます。この場合、首の痛みだけでなく、発熱や喉の痛み、咳、鼻水といった、原因となっている感染症の症状を伴うのが特徴です。特に、耳の下から顎にかけてが腫れて痛む場合は、おたふくかぜ(流行性耳下腺炎)などの唾液腺の炎症も考えられます。これらの感染症が疑われる場合、まず受診すべきは、子どもであれば「小児科」、大人であれば「内科」です。血液検査で炎症の程度を確認したり、迅速検査キットで原因ウイルスを特定したりして、適切な治療(抗生物質や解熱鎮痛薬の投与など)を行います。また、喉の痛みが非常に強い場合や、飲み込みにくい、声がかすれるといった症状がある場合は、喉や扁桃の専門家である「耳鼻咽喉科」での診察がより適しています。耳鼻咽喉科では、ファイバースコープなどを使って喉の奥まで詳しく観察し、扁桃周囲膿瘍など、より重篤な状態になっていないかを確認することができます。稀ではありますが、亜急性壊死性リンパ節炎(菊池病)のように、ウイルス感染が引き金となって起こる原因不明のリンパ節炎や、悪性リンパ腫などの血液の病気、あるいは甲状腺の病気(亜急性甲状腺炎など)が、首のリンパ節の腫れと痛み、発熱の原因となることもあります。発熱を伴う首の痛みが数日経っても改善しない場合は、自己判断せず、必ず医療機関を受診し、原因を特定してもらうことが重要です。

  • 唾液の石が詰まる「唾石症」と耳下腺の腫れ

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    食事をしようとした時や、酸っぱいものを想像した時など、唾液がたくさん出ようとするタイミングで、急に耳の下や顎の下がキューっと痛くなり、ぷっくりと腫れてくる。しかし、しばらくすると痛みも腫れも嘘のように引いていく。このような特徴的な症状を繰り返す場合、「唾石症(だせきしょう)」の可能性が非常に高いと考えられます。唾石症は、唾液を産生する唾液腺や、その唾液を口の中に運ぶための管(導管)の中に、カルシウムなどを主成分とする「石(唾石)」ができてしまう病気です。この石が、唾液の出口を塞いでしまうことで、唾液が排出されずに唾液腺内に溜まり、圧力がかかって痛みと腫れを引き起こすのです。これを「唾液仙痛(だえきせんつう)」と呼びます。唾石は、顎の下にある「顎下腺(がっかせん)」にできることが最も多いですが、耳の下にある「耳下腺」にできることもあります。耳下腺に唾石ができた場合、まさに「熱なしの耳下腺炎」のような症状を呈するわけです。唾石症による腫れは、通常、食事のたびに起こり、食後数時間で軽快するという、食事との明確な関連性があるのが大きな特徴です。しかし、唾石が導管に完全に詰まってしまうと、唾液がうっ滞し、そこに細菌感染を併発して、持続的な痛みと腫れ、発熱を伴う「化膿性唾液腺炎」に移行することもあります。唾石症の診断と治療は、「耳鼻咽喉科」が専門です。診察では、触診で石の有無を確認したり、レントゲンやCT、超音波検査で石の場所や大きさを特定したりします。治療は、石の大きさと場所によって異なります。唾液の出口近くにある小さな石であれば、マッサージや酸っぱいものを食べて唾液の分泌を促すことで、自然に排出されることもあります。しかし、自然排出が難しい場合は、外科的な処置が必要となります。口の中からアプローチして導管を切開し、石を摘出する手術が一般的ですが、耳下腺の奥深くにある場合や、石が非常に大きい場合には、耳下腺ごと摘出する手術が必要になることもあります。近年では、体への負担が少ない、内視鏡を用いた唾石摘出術も行われるようになっています。

  • おたふくかぜ以外の耳下腺炎、細菌性と反復性の違い

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    大人の耳下腺の腫れで、熱を伴わない場合、まず考えられるのが「おたふくかぜ(流行性耳下腺炎)」以外の、他の原因による耳下腺炎です。その中でも代表的なのが、「化膿性耳下腺炎」と「反復性耳下腺炎」です。この二つは原因や経過が異なります。「化膿性耳下腺炎」は、その名の通り、細菌が耳下腺に感染し、化膿性の炎症を引き起こす病気です。主な原因菌は、黄色ブドウ球菌や肺炎球菌などで、多くは口の中から唾液の導管を逆行して感染します。脱水状態や口腔内の不衛生、あるいは体の抵抗力が低下している高齢者や持病がある人に見られやすいのが特徴です。初期には熱が出ないこともありますが、炎症が進行すると、腫れている部分に強い痛みや熱感、赤みを伴い、高熱が出ることもあります。耳下腺を圧迫すると、唾液の出口から膿が出てくることもあります。治療には、原因菌に有効な「抗生物質」の投与が必須となります。膿が溜まってしまった場合には、切開して膿を排出する処置が必要になることもあります。一方、「反復性耳下腺炎」は、特に子どもに多いとされていますが、大人でも発症することがあります。これは、明確な原因は不明なものの、耳下腺の先天的な構造の問題やアレルギー、ウイルス感染などが関与していると考えられており、その名の通り、耳下腺の腫れを何度も繰り返すのが特徴です。腫れは片側のことが多く、痛みは比較的軽いか、全くないこともあります。多くの場合、数日から1週間程度で自然に軽快しますが、数ヶ月から数年の間隔で再発します。化膿性耳下腺炎と異なり、抗生物質は必ずしも有効ではなく、主に炎症を抑える消炎鎮痛薬や、うがいなどで口腔内を清潔に保つといった対症療法が中心となります。どちらのタイプの耳下腺炎も、診断と治療は「耳鼻咽喉科」が専門となります。超音波検査などで耳下腺内部の状態を確認し、他の病気(唾石症や腫瘍など)との鑑別を行った上で、適切な治療方針が決定されます。

  • 喉の痛みはいつまで続くの?

    知識

    ヘルパンギーナの突然の高熱と、それに続く喉の激痛。このつらい症状が一体いつまで続くのか、先の見えない不安は、患者本人にとっても看病する家族にとっても大きなストレスとなります。しかし、ヘルパンギーナの経過には典型的なパターンがあり、それを知っておくことで、精神的な負担を大きく和らげることができます。まず、ウイルスに感染してから症状が出るまでの潜伏期間が3日から6日ほどあります。その後、前触れなく38度以上の高熱で発症します。喉の痛みは、発熱とほぼ同時に、あるいは少し遅れて始まります。発症から1~2日目は、喉の奥に赤い点々や小さな水ぶくれができ始め、痛みはまだ我慢できる程度かもしれません。しかし、発症後2日目から4日目にかけてが、この病気のピークであり、最もつらい時期です。喉の水ぶくれが次々と破れて、多数の痛々しい潰瘍(口内炎)となり、喉の痛みは最高潮に達します。唾を飲み込むことさえ激痛で、食事や水分摂取が非常に困難になるのがこの時期です。高熱もこの頃まで続くことが多く、体力的にも精神的にも一番の踏ん張りどころです。しかし、この苦しいピークは永遠には続きません。多くの場合、発症から4日目を過ぎたあたりから、劇的に回復へと向かいます。まず、高かった熱がストンと下がり、体の倦怠感が和らいできます。そして、喉の潰瘍も治癒のプロセスに入り、あれほどひどかった痛みも急速に引いていきます。まだ少しはしみるかもしれませんが、水分やゼリーなど、喉ごしの良いものが少しずつ摂れるようになってきます。喉の潰瘍が完全にきれいになるまでには、1週間から10日ほどかかることもありますが、生活に支障をきたすほどのつらい痛みは、通常、発症から1週間以内にはほとんど感じなくなります。つまり、地獄のような喉の痛みのピークは、わずか2~3日間です。この事実を知っておくだけでも、暗いトンネルの先に出口が見え、希望を持って乗り切ることができるはずです。

  • 自己免疫疾患が原因?シェーグレン症候群と耳下腺の腫れ

    医療

    熱はないのに、両方の耳下腺が、なんとなく腫れぼったい状態が数ヶ月、あるいは数年にわたって続いている。そして、その腫れに加えて、「口が異常に渇く(ドライマウス)」や「目がゴロゴロして乾く(ドライアイ)」といった症状を自覚している場合、それは単なる耳下腺炎ではなく、「シェーグレン症候群」という自己免疫疾患の一症状である可能性があります。シェーグレン症候群は、本来は体を守るはずの免疫システムが、誤って自分自身の体、特に唾液腺や涙腺といった、潤いを生み出す「外分泌腺」を攻撃してしまう病気です。これにより、唾液や涙の分泌が著しく減少し、ドライマウスやドライアイといった乾燥症状が引き起こされます。そして、免疫細胞が耳下腺などの唾液腺に侵入して慢性的な炎症を起こすため、耳下腺が繰り返し、あるいは持続的に腫れるのです。この腫れは、痛みは伴わないか、あっても軽いことが多く、まさに「熱なしの耳下腺炎」として現れます。シェーグレン症候群は、関節リウマチなどの他の膠原病に合併することもあり、関節痛や全身の倦怠感、発熱、皮膚の発疹といった全身症状を伴うこともあります。この病気は、全身に影響が及ぶ内科的な疾患であるため、診断と治療は「リウマチ・膠原病内科」が専門となります。しかし、最初の窓口として、耳下腺の腫れで「耳鼻咽喉科」を、あるいは目の乾きで「眼科」を受診し、そこから専門医へ紹介されるケースも非常に多いです。診断のためには、血液検査で抗SS-A抗体や抗SS-B抗体といった自己抗体の有無を調べたり、唾液の分泌量を測定する検査(ガムテストなど)や、涙の量を調べる検査(シルマーテスト)、そして確定診断のために、唇の裏側にある小さな唾液腺の組織を少しだけ採取して調べる「口唇生検」などが行われます。シェーグレン症候群を根治させる治療法はまだありませんが、治療の目的は、乾燥症状を和らげて生活の質を維持し、合併症の進行を防ぐことです。人工唾液や唾液分泌を促す薬、人工涙液などが用いられます。持続する耳下腺の腫れと乾燥症状に気づいたら、一度専門医に相談することが重要です。

  • 夜中の子どもの急な発熱に「#8000」小児救急電話相談

    生活

    夜間や休日に、大切な我が子が突然高熱を出したり、嘔吐を繰り返したり、ひきつけを起こしたりした時、保護者の方は冷静ではいられないほどの不安に襲われることでしょう。「このまま様子を見ていていいのか、それとも夜間救急に駆け込むべきか…」。そんな時に、保護者の心強い味方となってくれるのが、「#8000」で繋がる「小児救急電話相談事業」です。これは、厚生労働省が全国の自治体と共に実施している公的なサービスで、夜間や休日における保護者の不安を和らげ、子どもの症状に応じた適切な対処法について、専門家から無料でアドバイスを受けることができます。#8000に電話をかけると、主に小児科の医師や看護師、保健師といった、子どもの医療に関する専門知識と経験が豊富な相談員が対応してくれます。保護者から子どもの年齢や症状(熱の高さ、咳の様子、機嫌、食欲など)を詳しく聞き取り、「まずは家庭でこのように対処して、朝まで様子を見てみましょう」「水分補給の方法はこうしてください」「すぐに医療機関を受診する必要があります」といったように、具体的で実践的なアドバイスをしてくれます。この電話相談の大きな意義は、保護者の不安を軽減することにあります。専門家と話すことで、冷静さを取り戻し、今何をすべきかが明確になります。また、不要な夜間救急の受診を減らすことにも繋がります。夜間の救急外来は、重症の患者さんが優先されるため、軽症の場合は長時間待たされることも少なくありません。#8000に相談することで、本当に受診が必要な子どもが、スムーズに医療を受けられるようにするという社会的な役割も果たしているのです。利用できる時間帯は、自治体によって異なりますが、多くは平日の夜間(夕方~翌朝)と、土日祝日の全日に設定されています。携帯電話からも固定電話からも、お住まいの都道府県の相談窓口に自動的につながる仕組みになっています。ただし、#8000はあくまで電話による「相談」であり、診断や治療を行うものではありません。また、明らかに意識がない、呼吸がおかしい、けいれんが5分以上続いているといった緊急の場合は、#8000ではなく、直ちに119番通報が必要です。子どもの急な体調不良で判断に迷った時、一人で悩まずに、まずは#8000を頼ってみてください。